偏見や差別は教育によって解決できる!

幼児教育

偏見や差別と聞いて何を思い浮かべますか?大きなところでは人種差別や性差別などがあります。アメリカ人は明るい。男性は女性よりも力が強い。女性は男性よりも家事が上手い。など自分では偏見だと思っていなくても、実は偏見になっている事って結構あるんですよね。

これからの時代、今以上にグローバル化が進みます。国、文化、人種、宗教、言語などが違う人が集まる多様化した世界を生きていく子どもたちにとって、偏見や差別の問題は切っても切り離せない問題になっていく可能性が高いです。そのため、親である我々が子どもたちに偏見や差別についてしっかりと教える必要があります。

本日は差別や偏見について書いていこうと思います。差別はステレオタイプ(固定観念)、偏見、差別という3段階に分類できます。それでは、それぞれの言葉の定義を見ていきましょう。

1.ステレオタイプ(固定観念)

ステレオタイプとは、世の中に浸透している固定観念や思い込みのことを言います。例えば国・宗教・人種・性別・言語など、特定の属性を持つ人に対して特定の性格や資質が単純化されたイメージです。

ステレオタイプの例をいくつか挙げていきましょう。
・男は重いものを運べる
・A型の人は几帳面だ
・日本字はみんな空手の達人

上記の様に、発言者の勝手な思い込みやイメージ、具体的な経験や見聞きしたことをベースに形成されていますが、この属性の人間が全てこれに当てはまるものではありません。上記の例の「日本人はみんな空手の達人」といったステレオタイプの考えがありますが、私は実際に海外で何回か言われたことがあります。ステレオタイプに関しては、そこに悪意やネガティブなイメージだけではない事が特徴です。

2.偏見

偏見という言葉はステレオタイプと似た言葉です。しかし上述した通り、ステレオタイプという言葉は全てがネガティブなものではありません。反対に「偏見」という言葉はネガティブな意味で使用されます。

ステレオタイプはどちらかというと社会に定着しているものを指します。上記の例でも「A型の人は几帳面」だとか「男性は重いものを運べる」といったように、個人の意見というよりは一般的に考えられています。しかし偏見は完全に主観的な感情を伴う個人的なイメージや考えです。基本的に悪いイメージを指すことが多いです。

3.差別

差別は、上記の偏見を行動に移すことです。性差別や人種差別など社会的な問題から始まり、日本では血液型差別などもあります。この差別が起こる原因は自己肯定感を得るためだと言われています。人間は内集団(味方)と外集団(敵)をつくり、的を見下すことで自己肯定感を高めようとします。

沈没船ジョーク

みなさん、沈没ジョークを聞いたことはありますか?この話は、豪華客船に様々な国の人が乗っています。しかし船が氷山にぶつかってしまい、このままだと船が沈んでしいます。避難用のボートは女性、子ども、高齢者を運ぶ分しかありません。つまり、若い男性は避難する事が出来ません。

船長と船員たちは、この状況でその取り残される男性が暴れずにおとなしく海に飛び込んでもらうための方法を考えなければなりませんでした。そこで船長が船員たちに伝えた方法が、若い男性に船から海に飛び込んでもらうにはその男性たちの出身国別に伝え方を変えようと提案しました。その提案内容がステレオタイプなのですが、ちょっとわかってしまう面白い内容です。その船長の提案内容は以下のとおりです。

イギリス人男性に対して「紳士はこういう時海に飛び込むものです。」
ドイツ人男性に対して「規則ですので、海に飛び込んでください。」
フランス人男性に対して「決して海に飛び込まないでください。」
イタリア人男性に対して「美女が海で泳いでいますよ。」
アメリカ人男性に対して「飛び込めばヒーローになれますよ。」
日本人男性に対して「もうみなさん飛び込みましたよ。」

いかがですか?何となく各国の国民性を上手く描写していませんか?でもこれはまさしくステレオタイプなのですが、それでも何となくわかってしまいますよね。つまりみんなが知らないうちにこうした固定観念は少なからず自分の中にも存在するのです。

幼少期の教育が差別をなくす

まあ最後の沈没船ジョークは置いておいて、偏見や差別がなぜ起きるのかを紐解いていくと、結局は「教育」に行きつくのではないかと考えています。

差別が起こるのは偏見があるから
偏見があるのはステレオタイプの考えがあるから
ステレオタイプの考えがあるのは無知だから
無知なのは学んでいないから

つまり、幼少期から色々な環境の人と接することによって、人と違うことを体験し、その違いが素晴らしい事であり尊重することなのだとわかれば、子どもは「違うこと」が当たりまえになります。このような「違うことは当たり前」という考えを持った子どもたちが大人になれば、理想論で言えば差別はなくなります。しかし、その子どもを育てる大人の中には残念ながら偏見や差別的な考えをする人も少なくありません。

偏見や差別を0にすることはできないでしょうが、その数を少しでも減らすことはできますし、減らす努力をするべきことだと思います。こうした大人にとってタブーな事でも幼少期から子どもにしっかりと伝え教えていくことをしなければ、時代はいつまで経っても変わらないですからね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました