幼児期から英語を学ばせたい親が知っておくべき9つの事

幼児教育

子どもは言葉を自然に学習していきます。子どもの脳はスポンジのように何でも吸収することが出来るので、子どもが言葉を学ぶ方法は大人と違って意識的に学ぶ努力をしなくても自発的に覚えていくことが出来るのです。

子どもは言葉の正しい発音をマネて、自ら言葉の法則を考え出す能力を持っているのです。反対に大人になってから英語を学ぶ場合、単語を暗記したり文法重視といった英語を学問として勉強します。大人にとって英語をマスターする事は難しい事ですが、子どもにとっては英語が難しいなどという考え自体がありません。

英語を早く始めることのメリット

幼児の場合、まだ母国語である日本語を学んでいる段階にあります。その際に、先天的な独自の言語学習法を使っていますが、その方法を第二言語に当たる英語を覚える時にも使えるという事に気づくことが出来ます。

また、幼児は遊び感覚の練習を通じて英語を学んでいきます。大人と一緒に練習することによって言葉を身につける事が出来ます。まずは練習する事の意味を理解し、そして大人の発する言葉の意味を理解できるようになります。

未就学児の場合でも、英語の環境にいる事の時間がたっぷりあります。小学校に入学すると授業があったりと、時間的な制限が出てきますが、未就学児の場合、自由時間が多いので英語のシャワーを浴びるチャンスです。

幼少期に第二言語を習得する機会がある子どもは、のちに他の言葉を学ぶことになった場合、幼い頃に培った言語学習法を一生涯使い続ける事ができるため、3番目や4番目の言語を習得する時間は、第2言語を習得した時間よりもはるかに短いものになります。

幼児は大人のように言葉を意識して学ぶのではなく、「言葉を吸収」するのです。なので子どもは正しい発音が身に付きやすく、言葉や文化を感覚的に理解しやすくなります。モノリンガルの子どもが思春期を迎え強い自意識が芽生えたときには、言葉を習得する能力は衰えていて、文法重視の学問として意識的に英語を学ばなければならなくなります。

英語習得のレベル

1.沈黙期
乳幼児が日本語を学ぶとき、子どもによって差はありますが1年程「沈黙期」と呼ばれる段階が存在します。この時期の子どもは、言葉を話し始める前に、目と耳とを働かせ、顔の表情やジェスチャーなどでコミュニケーションを取ることが出来る時期です。

幼い子どもが英語を学ぶときも実際に英単語を口に出す前にコミュニケーションと理解が成り立つ「沈黙期」があります。この期間、親や先生は子どもに単語を繰り返させて無理やり会話に参加させたりする必要はありません。かえって逆効果です。会話は一方通行でいいのです。

この時、子どもは大人が穴している事から言葉を習得捨ているのです。大人が幼い子どものにあわせた話し方である「幼児語」を使えば、子どもは日本語を学んだ時と同じ方法を利用して学習を進める事が出来ます。

2.言葉が口から出る時期
英語の環境にどの程度いるかによって変わってきますが、しばらくすると子どもはそれぞれ(大抵女の子は男の子より早く)dog, house, bookなどの単語やthis way, what’s that?, I don’t knowなどのお決まりのフレーズを会話の中に突然口に出すようになります。

子どもはこのような語句を日常で聞いているため、しっかりと暗記しており、フレーズが複数の単語で成り立っていてもそれに気づかずに、そっくりそのまま発音を真似ています。個人差はありますが、この段階はしばらく続きます。

自分なりの表現を作れるようになるまでの間、会話に入るための手っ取り早い方法として様々な語句を口にしながら、さらに言葉を身につけていくのです。

3.英語を組み立てる時期
子どもは少しずつ一連の言葉を組み立て始めます。例えばapple→red apple/ big appleなど、記憶している一つの単語に自分の語彙の中から単語を付け加えたりしたり、This is my book, Time to clean upなど、記憶している言い回しに自分の考えを付け加えたりします。英語に触れる頻度や経験の質によっても変わりますが、少しずつ完全な文章を作る始める事ができるようになります。

理解力の大切さを理解する

理解することは話すことよりも重要です。幼い子どもは大人が思っているよりも優れた理解力を持っています。子どもは文脈からさまざまな手がかりを得て日本語を理解することに慣れています。

耳にする日本語のすべてを理解しているわけではないかもしれませんが、要点をとら
えています。つまり、いくつかの重要な単語を理解すると、別のヒントを用いて残りの部分を読み取り、全体の意味を理解することができるのです。

大人がしっかりと子どもを励ましてあげれば、すぐにその要点を理解する力を応用し、英語の意味もわかるようになるのです。

英語に対してイライラする時期

最初は珍しかった英語学習も、ある時期を過ぎると、特に男の子の中には英語で自分の考えを思うように表現できないいら立ちを感じ始める子が出てきます。英語でも日本語
で話すのと同じようにペラペラ話したい、と思い始める子どもも現れます。

このようなイライラは、”I can count to 10 in English” (ぼくは英語で10まで数えられる)といった達成感を表す表現や、お決まりの語句から成る、リズム間のある簡単な詩を言わせたりすれば、大抵の場合克服する事ができます。

英語の間違いを正すべきではない理由

子どもの間違いを指摘してはいけません。なぜかというと、訂正すれば子どもは瞬時にやる気を削いでしまうからです。子どもの間違いは、英文法の勘違いもあるでしょうし、単なる発音の間違いかもしれません。

例えば、子どもが”I goed”(ぼくは行った)と言った場合も、大人が”Yes, you went”(そうね、あなたは行ったのね)と返答してやればすぐに“went”が”go”の正しい過去形だと理解でき、その後は修正する事が出来ますし、“zee bus”(ズィ バス)と聞こえても大人がtheの正しい発音で“the bus”(ザ バス)と繰り返してやればよいのです。

日本語を身につけるときと同様に、同じ言葉を大人が正しく繰り返すのを聞けば、子どもはそのうち自分の力で誤りを正していくことが出来ます。

言語能力には男女の差があることを知る

男の子と女の子の脳の発育の仕方は異なります。この「違い」が男の子の言葉の習得や使い方に影響を及ぼすことがあります。例えば保育園で男のと女の子が一緒に生活している場合、言葉を使う事にかけては男の子よりも女の子の方が一般的に高い能力があるため、その女の子の能力に圧倒され、男の子の影が薄れてしまうこともあるでしょう。

大人として注意するべきことは、男の子の語学的潜在能力を引き出すために、女の子とは違った語学体験が必要になるので、学習成果を女の子と比較するのはやめるようにしてください。

言語学習環境

幼い子どもにとって、英語を習得するのは難しいものです。そこで大人が「幼児
語」のテクニックを使ってサポートし、上手く経験を積んでいけるように環境を整える
必要があります。

間違ってもテキストを使ったり無理に単語を覚えさせたり「子どもが興味のない事」で英語を教える事は避けてください。こうした環境では子どもは「英語=つまらない」となってしまう可能性があります。そのような最悪なケースにならないように、いくつか幼児が言語学習するために親が提供するべき環境やコツを見ていきましょう。

  • 子どもが安心できる環境を作り、英語を使うには明確な理由があることを教えることです。
  • 練習は、興味をそそり、子どもになじみのある毎日の活動と結びついたものである必要があります。例えば、英語の絵本を読む、英語で歌を歌ってみる、英語のお菓子を食べる、などです。
  • 練習の最中は、いま何をしているのかがわかるよう大人が解説を加え、状況によっては「幼児語」を使って対話をします。
  • 英語学習は、子どもたちがすでに日本語で理解している事柄に的を絞り、面白くて興味の持てるものに焦点を当てます。そうすれば、子どもたちは新たな考え方と新たな言葉、という二つの事を学ぶ必要はありません。すでに知っていることを話すために英語を学ぶだけで済みます。
  • 理解に役立ち好奇心が増すので、英語の練習をする際は、可能なかぎり何か具体的な人やものを例に用いて進める様にしてください。

英語を読む力のつけ方

すでに日本語を読むことができる子どもは、一般的に英語を読む方法を知りたがります。しかし、日本語で書かれた言葉を読み取って文章の意味を理解する方法を知っていますから、英語を読んで理解する方法を教えてもらわなければ、日本語を読み取る手法を当てはめてしまい、日本語のアクセントで英語を読むようになってしまいます。

英語を読んで理解するためには、アルファベット26文字の名前と音を知る必要があります。また、英語ではアルファベットは26文字ですが、音の数で考えると平均44もあるので、残りの音については言葉を使ったり読んだりする経験をもう少し積んでから教えたほうがよいでしょう。

読もうとしている言葉、つまり英語をすでに知っていれば、幼い子どもたちはすぐに英語を読み始めます。大人と一緒に絵本を読んだりリズム感のある歌を教えてもらったりした経験があれば、そうした言い回しを記憶しているので、多くの子どもは自分で英語を読む方法を自然に見つけだします。

記憶している言葉を読んで理解することは、読み方の学習において重要な段階です。この段階で、子どもは自分で簡単な言葉を読んで理解する方法を学ぶからです。読める言葉がひととおり蓄積されれば、子どもたちには自信が芽生え、さらに体系的なアプローチへと駒をすすめる準備が整うのです。

親のサポートが重要である理由

親として、子どもの英語の上達ぶりをしっかりと伝えてください。どんな成果もやる気につながりますから、絶えず励まし、うまくできたときは褒めてやる必要があります。ただし、褒め方に気を付けるようにしてください。「凄いね」「さすがだね」などと言った抽象的に褒めるのではなく、「アルファベット全部かける様になったね」「英語で10まで数えられるようになったね」といったように子どもが実際に努力した「事実」を伝える事が大切です。

よく「父親も母親も英語ができないから子どもに英語を教える事なんて無理」と言われる方がいますが、例え親の英語力が低くて子どもと一緒に学んでいくとしても、子どものやる気を引き出して学習する事を助ける事ができる理想的な存在であることは変わりません。

むしろ、親が子どもと共に学ぶことで、家庭内で英語を話したり英語の練習を行ったりすることが出来るという、非常に素晴らしい環境を提供できることに繋がります。こうしたことが言語の学習だけでなく、言語の背景にある異文化に対する興味をもつといった事に発展する可能性があります。このような物事への姿勢のほとんどは8歳から9歳までに形成され、生涯変わることはないと考えられてます。

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