子供の英語教育に関してよくご相談を頂くのですが、以下のような内容の相談が多い傾向があります。
相談内容
・英語に全く興味を持ってくれない
・英会話教室の時間になると行きたくないと駄々をこねる
・英語を習わせているけど全く話せるようにならない
これらの相談に共通することは、お子さんが「英語嫌い」という事です。
子供が英語嫌いになる理由は様々ありますが、英語嫌いな子供を英語好きにさせる方法がたった1つだけあります。
それは「英語を勉強させない」事です。
はっ?何を言っているんだ?と思わないで下さい。これが全ての原因だと言っても過言だはありません。
まずは親が「英語=勉強」という固定観念を捨てる!
幼児英語教育、特にお子さんを英語のバイリンガルに育てたい場合、英語=勉強という考え方は危険です。
そもそも論ですが、日本人が幼少期から日本語の環境で過ごすことによって、日本人の赤ん坊はすこしずつ言葉を覚え、口に出し始めます。
この行為は勉強でしょうか?勉強でなくて成長ですよね。幼児期に英語を学ぶこともこれと全く同じことです。「英語=勉強」ではなくて「英語=成長」なのです。
勉強とは「勉めを強いる」つまりやりたくない事でも無理やりやらせることになります。子供とは興味のある物事に対しての吸収力は大人の想像を遥かに超えるものがありますが、興味のないものに対しては全く頭に入れようとしません。
幼児期から英語の環境にいる子供であれば、その子にとって英語は生活の一部であって、好きとか嫌いとかいう概念はありません。普通の子供が日本語嫌い!なんて言わないのと同じです。彼らの中では日本語とは親や友達と意思の疎通をする道具でしかないからです。
それでは幼児期から英語を始めていなかった子供は英語を始めるには遅いのでしょうか?答えは”NO”です。何歳からだって遅いことはありません。ただし、早く始めたほうが苦労せずにネイティブのスピードで理解でき、発音もネイティブ同様になれる可能性が高いです。
始める年齢よりも大切なことは、正しい方法で英語の環境に子供を置くことです。
英語を勉強させないでどうやって英語好きにさせるの?
人間は大人でも子供でも、何か興味のある楽しいことに集中しているとき、脳内でドーパミンという神経伝達物質が活発に分泌されます。ドーパミンは脳を覚醒させて集中力と記憶力を高める作用があります。
反対に興味のないことや、苦手なこと、関心のないことに対してはドーパミンが出ません。つまり英語が嫌いになっている子供は、英語に触れている間はドーパミンが出ていないのです。
このドーパミンの出ない状況である「英語=興味のない事・苦手な事」からドーパミンの出る「英語=興味のある事・楽しい事」へマインドシフトさせる作業が必要です。
英語嫌いな子供の多くは、行きたくもない教室に行かされて、無理やりイスに座って教科書を開いて、先生の言っている呪文みたいなことを繰り返して唱えているという様に英語を捉えている場合が多いと思います。
子供が楽しめる環境をつくる
まず子供に英語を勉強させることをやめて、子供と一緒に英語で遊ぶことです。その子供の一番好きなことを「英語で」行うのです。
そうすることによって、英語は勉強する対象ではなく、あくまでも自分の好きなことをするためのツールになるのです。
恐竜好きの子供は、ほとんどの恐竜の名前を知っています。昆虫好きな子供は見たこともないような虫の名前や特徴まで説明できます。これは、まさに「好きな事を覚えた=ドーパミンが活発に出た」結果です。
例えば外国人の先生と一緒に英語の恐竜図鑑を読んでいれば、自然に全ての恐竜の名前を英語で言える様になるでしょう。これが子供にとっての英語の入り口になります。
英語を日常生活に紐づける
興味のある事を通じて英語が口から出るようになってくると、英語で他者とコミュニケーションをとることが自然になります。そこで次のステップとして、普段の生活に英語をしっかり紐づけすることです。
例えば、朝起きて服に着替えるときに、”Good morning, get dressed, wash your face and brush your teeth!”など伝えてみてもいいでしょう。
これを繰り返すと、「子供は朝起きて洋服に着替える行為=get dressed」「顔を洗う行為=wash face」「歯を磨く行為=brush teeth」という紐づけが出来ます。
英語が苦手な方でも、日常の簡単なフレーズなどであれば、そんなに苦労せずに覚えられます。発音に自信がなくても気にしなくて大丈夫です。しっかりとした発音はネイティブの先生からインプットするので、ご自宅では「英語は日常的なもの」だという認識を子供につけることに専念してください。
この方法を行うには、英語ネイティブの先生とある程度の時間を共有することが必須です。インターナショナルスクールに通う、英会話スクールに通う、オンライン英会話をやる、または近所に外国人が住んでいれば友達になるなど、親として子供にできることを考えて行動しましょう。
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