前回の「ミントリーフではどういう園生活を送っているの?-①」の続きです。まだ前回のブログを読まれていない方は、是非前回の物も併せて読んでください。
ミントリーフではどういう園生活を送っているの?-①
今回も子供たちが普段ミントリーフでどんな生活をしているのか、その中身をご紹介していきます。
実践例4:ボールを分解する
この、ボールを分解する遊びの目的は、子どもの探求心を追求する事です。子どもたちに大人がいくら言葉で説明しても、ボールの重さや内部の様子などについては実感としてわかりません。実際の活動を通じて理解できるようになるのです。子どもにとってはボールのような身近な物でもどういう感触なのか、どういう構造をしているのか知ることに興味を持つ子どもはいるでしょう。
<子どもの様子>
保育者が子どもたちの前でボールを切ってみました。ある子どもはボールの中はゴムと空気じゃないかと推測しました。
ここで重要なことは、ボールを分解して中身を調べる事です。もちろん中に何が入っているか子どもたちに見せることは簡単ですが、重要なことは何が入っているかを「子どもたち自身が考えるる」ことです。
ボールを分解したとき、子どもたちは興味深そうにその様子を見ていました。子どもが興味を持っている場合、とても生き生きとします。子どもが興味をひく物を準備して、子どもたちに興味・関心を広げられる環境を提供しています。
実践例5:楽器の演奏
楽器の演奏の目的は、自己表現力を養う事です。
<子どもの様子>
今回用意したのは保育園ではあまり見ることがない、かなり大きく、大人用に作られたドラムです。私たちはそれを子どもたちに見せると、それは何か、どう使うかなど言うまでもなく楽しそうに叩き始めました。
子どもたちに使い方を説明する必要はありません。実際に触って、音を鳴らし、体験することにより独自の個性を表現することができます。
また、私たちは子どもたちが無責任に楽器を壊したり、投げたり、間違った使い方をしないと信じます。このような体験は物の大切さを知ってもらうのにも非常に重要です。子どもに対して信頼が確立されると、子どもたちは保育者からサポートされていることを理解し、園での生活が非常にリラックスした環境になります。そのような関係を作れるのは大人にとっても、子どもにとってもとても素晴らしいことです。
実践例6:紙コップを使った遊び
この遊びの目的は、子どもの創造力をアップさせることです。
<子どもの様子>
男の子のグループが紙コップを使って一緒に遊んでいました。保育者は子どもたちは紙コップを倒したり、散らかしたりする可能性があると思っていました。しかし紙コップを切ったり、穴を開けたり、何かにくっつけたりして非常に創造力豊かな使い方をしました。
また片づけを頼んだ時に、快く片づけを終わらすという社会的責任も学びました。子どもたちは遊んだ時「自分たちが遊んだ道具を責任を持って片づける」ということを理解しています。
ミントリーフでの生活や保育に慣れるにつれて、新しい素材をよく見て、様々な方法で使うことができるようになることに気づきます。
実践例7:動物を分類する
これは、認知力を高めるグループワークです。子どもたちに答えが何であるかを示すのではなく、子どもたち自身で答えを見つける方法を教えます。
<子どもの様子>
保育者が用意した紙には大きい円が2つ描かれています。それぞれの円にはswimming(泳ぐ)とwalking(歩く)と書かれていて、2つの円が重なっている部分もあります。この取り組みではたくさんの動物のシールを用意して、泳ぐ動物、歩く動物、もしくは両方できる動物かどうかを子どもたちに分類してもらいました。
子どもたちはお互いに意見を出し合いシールを紙に貼りました。疑問に思ったことに対しては保育者がその場でタブレットを使いサポートしました。蟹が泳いでいる動画を見た時は子どもも保育者もとても驚きました。
またほとんどの子どもは牛は歩くグループに入れていたのですが、ある1人の子どもが「Cow can swim」と発言しました。保育者を含めてほとんどの子どもは牛が泳ぐという事を想像していませんでした。そこでタブレットを使って実際に牛が泳げるのかどうかをリサーチしました。すると、牛が泳いでいる動画が見つかり、子どもたちはその事実に大興奮していました。
ここから話は拡大していき、牛以外に泳げる動物について保育者や子どもたちで話し合いながら、動物の種類や大きさ、名前など新たな事を学ぶ機会を得ました。私たちは子どもたちに正解を教えるのではなく、子どもたちが何を考えているのかを観察し、保育者は子どもたちが考えて出した答えを確認し理解してアドバイスをします。
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