知らなかった!子どもの非認知的能力の引き出し方

子育て方法

創造力、批判的思考能力、やり抜く力、好奇心、柔軟性、自制心、誠実さ、楽観的視点など数値化できないスキルのことを「非認知的能力」とか「非認知スキル」などと言います。

昨今日本でもこの「非認知的能力」が非常に注目されています。2018年に保育所保育指針や学習指導要領の改訂があり、日本も国としてこれからの時代を生きていく子供たちにこうした非認知的能力を育むことの重要さを伝えています。

この「非認知的能力」を育むという事ですが、言うは易し行うは難しです。その理由は、認知的能力と非認知的能力の教え方が全く異なるからです。今までの学校で教えられてきた認知的能力のように、決まったカリキュラムや法則や定理を生徒に教える様に、創造力を教えるための指導法やカリキュラムが求められるようになってきました。

しかし非認知的能力を教えるのにはカリキュラムというものは存在しません。今まで日本では数値化できる「認知的能力」を教育として教える事がほとんどでしたが、これからの時代に求められる「非認知的能力」を引き出す方法は今までの教育方法とは全くの別物です。

この根本を理解しないと、子どもたちがこれからの時代を生きていく上で本当に必要とされる能力を身につける事が難しくなってしまいます。今回の話は保育者のみならず、子育てをされている親御さんにも是非知って頂きたい内容となっていますので、是非最後まで読んでいただければ嬉しいです。

非認知的能力は教えるものではない

子どもに因数分解のを教える場合、問題の解き方を教えて練習問題を繰り返すことによって、子どもは因数分解を解くということを身につける事が出来ます。もしあなたが自分の子どもに忍耐力について教えたい場合、忍耐力とは「忍んで耐える力」のことだよ。 忍ぶという言葉には、つらいことを我慢し、黙ってじっとこらえるって意味があるんだよ。」など忍耐力という事についてたくさん説明したとします。しかし、それでは子どもの忍耐力は全く身につかないのです。

実際に子どもの非認知的能力を引き出すことができる保育者は、直接的にそれらを教える方法をとることはありません。ではどのようにしてそうした保育者は子どもの能力を引き出しているのでしょうか?

子どもの非認知的能力を引き出す例えとして空手の師範に登場してもらいます。空手の師範として、空手の型やスキルを教えるのは当然ですが、それ以上に大切なことは、教室への帰属意識、目標を高く持つことの大切さ、自信を持つことの大切さをしっかりと教える事です。こうした環境で育つ子どもたちは、「非認知的能力」を身につけることが出来るのです。

練習という苦行を乗り越え、なかなか上達しない上段回し蹴りを何度も練習し粘り強く取り組みます。それらを繰り返すことによって、試合での失敗や負けなどのストレスにも対応できる精神力を養えるようになります。こうした指導をする際に、空手の師範は「忍耐力」「自制心」「柔軟性」などとい一切言葉は使いません。

師範が行うことは生徒の試合を生徒と一緒に細かく分析し、生徒が犯したミスについて細かいところまでとことん話し合いをします。そうすることにとって、何をすれば上手くいったか、何をしたら失敗するのかという事を生徒自身が理解できるようになります。生徒の空手の試合を通じて、空手道だけでなく、生徒の生活全般の取り組み方を変える事が出来るのです。

非認知的能力を引き出すのは「環境」である

認知的能力を育むには、子どもに「ものを教える」ことが必要です。つまり、子どもを変える事が必要という事です。それとは反対に、子どもの非認知的能力を引き出すためには、子どもを変えるのではなく、子どものいる環境を変える事が必要なのです。

この方法は幼児に限らず、小学生や中学生、高校生だとしても有効な方法です。つまり、保育園や学校の環境を変える事が、子どもがこれからの時代を生きていくのに必要なスキルを育むことが出来ます。

今までの日本の教育はどちらかというと受け身の教育でした。幼児期から一斉保育として、先生が決めたことを園児がみんな同じタイミングで同じことをするという事が幼児教育であるとされていました。小学校以降も先生が一方的に授業を進めて生徒がそれをノートに取るというものが普通でした。

しかしそのような今までの受け身の教育では子供たちの非認知的能力を引き出せません。冒頭に申し上げた通り2018年に日本の教育の指針が変わりました。その中で我々が子どもにしなければならない事は、そうした環境を提供する事です。

この「環境を提供する」という事は簡単そうで簡単ではありません。今まで自分たちが受けてきた教育とは違ったことを子どもたちに対してしなければならないからです。弊社では、こうした状況の中での最適解として、日本よりも早くからこうした教育を行っている海外のプロフェッショナルから教えてもらい、それを国内に浸透させていくという事に行きつきました。

これからの日本を背負っていく子どもたちと一緒に考え、一緒になって創り上げ、一緒に問題を解決していけるような環境を作ることによって、少しでも日本の国力の底上げに尽力できればと思い、日々奮闘しています。文字にすると偉そうですが、私がこの事業を始めたきっかけは自分の子どものためです。「父親として我が子のために人生をかけて頑張る」ので、本気になれるのです。この思いに賛同して頂ける方々と共に日本をより良い国にしていければと思います。

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