英語の教科書をはじめから読んでいたら英語は一生話せない

英語

子どもたちは大人と比べて脳がやわらかいので、その環境にいればどんな言語もすぐに覚える事ができます。ある程度の年齢になってくると、子どもと同じような学習方法では語学を身につける事が難しくなってきます。そうすると「結局単語や熟語を暗記したり、難しい文書の読解問題をやらなければならないのか…」と思ってしまいますよね?

これは半分正解で半分間違いです。まず「覚える」ことは正解です。しかし「何を覚えるのか」がポイントになってきます。今まで日本人が学校で学んできた英語は「受験」というテストをパスする事が目的でした。大学受験のために単語をたくさん覚えたという人も多いと思いますが、よく思い返してみてください。「こんな単語覚えて意味あるのか?」「こんな単語絶対使わないよな」とか思ったことありますよね?

そうなんです。受験英語は日常生活では絶対に使うことのない、それこそ一生で1回使うかどうかわからない単語や熟語を覚えさせるのです。しかも読解問題に関しても、日本語でも読みたくないような小難しい内容の文章を読ませます。

何が言いたいのかというと、受験英語は日常的に使う英語とはかけ離れているのです。だから受験英語で英単語を1万語覚えて東大に合格したとしてもキッチンで使う「おたま」を英語で言えなかったり、「ベビーカー」を英語で言えなかったりするのです。また日常的に使う英語の表現”It makes sense”や”Sounds like a plan”などがわからなかったりします。

新しいことを学ぶ方法とは?

例えばエクセルの使い方、パワーポイントの使い方、ホームページの作成方法、動画編集方法など、何か新しいことを学ぶとき、あなたはどうしますか?エクセルを勉強するとき、分厚いエクセルの専門書を購入して、全てを読破してからエクセルをはじめますか?多分ほとんどの方は、エクセルを触りながらわからないところがあった時にGoogleで調べて覚えていっていると思います。

学生の頃のように教科書の1ページ目から勉強して最後までやるという方法は、今の時代には合っていません。なぜならば無駄が多いからです。さっきのエクセルの話でもそうですが、エクセルでできる事はかなり広範囲に渡ります。しかし、人によってエクセルで必要になるスキルは違うはずです。私の場合、エクセルを使う主な理由はキャッシュフロー表やPLなど、会社を経営する上で必要になる数字を作ったり確認したりするために使用します。

ですので、ピポットテーブルや複雑な関数はあまり必要ありません。たまに必要になる事もありますが、そういった時に知りたいスキルをGoogleで調べて学びます。そういったことを繰り返すことによって自分に必要になるエクセルのスキルは取得しました。

ホームページ作成もそうです。私は今では極端に複雑なものはできませんが、そこそこのレベルのホームページを作ることができます。このホームページの作成も誰からも教えてもらったことはありません。必要になる情報を自分で調べる事を繰り返してそれを自分の知識や経験にしてきました。今ではほとんど調べなくてもおおよその物は作れます。

こうした「自分に必要な知識やスキルを必要な時に自分で調べて学ぶ」という方法が本当の学び方なのではないでしょうか。昔と比べて時代の流れは各段に早くなってきました。これからさらにそのスピードは加速していくでしょう。ですので、自分に関係のない知識やスキルを学ぶ時間があれば、本当に必要な事だけを学ぶという合理的な学びが必要になるのです。

英語を話せるようになるには断捨離が必要

「英語を話せるようになりたい」という方は沢山いますが、どのレベルに達したいのかは人によって千差万別です。旅行で困らない程度に英語が話せればいいのか、海外の大学に入学できるレベルの英語力があればいいのか、海外でビジネスができるレベルの英語力、科学など専門領域での研究を英語でできるレベル、政治家の専属通訳者に慣れるレベルなど、「英語がはなせる」という言葉は色々なレベルがあるのです。

例えば「英語を使って世界を股にかけてビジネスができる様な英語力を身につけたい」人がいるとします。その方が「相対性理論」=”relativism”という単語や「嚥下不能症」=”acataposis”などの単語を覚える必要があるでしょうか?もちろん沿い売った専門分野のビジネスに従事されている方は必要ですが、そうではない方にとっては一生使わない単語でしょう。これらのような単語を覚えるのではなく、一般的にビジネスで使う言葉やイディオムなどから学んでいくべきです。学び方も教科書から学ぶのではなく、自分が普段日本語でやっている仕事の内容を英語にするようにしましょう。

例えば小売業をやっている場合、「納期はどのくらいですか?」「最低ロットはいくつですか?」「掛け率を下げてもらうことはできますか?」など日常的に使う言葉を学んでいきましょう。それに付随してビジネスの基礎となる挨拶やメールの書き方なども併せて学びましょう。

逆に言えば、それ以外の英語は全く必要ありません。小売業をやっていく上で必要になる英語をある程度できるようになってくると、自然とその他の事も吸収できるようになってきます。英語の限らず言語を学ぶ際、新しい単語やイディオムを自分のものにするには、少なくとも3回その新しい言葉を実際に使う環境を経験する事だと言われています。

上記の例の場合、一番早く英語を覚えられるのは、いきなり英語の環境に身を置くことです。そうすると新しい言葉を日々学べ、それらを3回使う環境はすぐにやって来ます。そうすると、どんどん英語力はアップしてきます。先のエクセルの例もそうですが、分厚い専門書を読んでからエクセルを始めるのではなく、触りながらわからない所を自分で調べる事で自分が必要とするエクセルスキルは最短で身に付きます。

子どもと一緒に英語を学ぶ事の大切さ

子どもに英語を学ばせたいと考えている親御さんの場合、子どもと一緒に英語を学ぶことが大切です。日本語もそうですが、小さい子供の場合使う日本語も基本的な言葉が多く、難しい話はしません。

ですので、それを英語に置き換える場合でも、簡単な英語で済みますし、子どもとしても親が英語を話すことによって、英語が身近な言語になります。家で一緒に英語の映画やアニメを見ながら英語で質問をしたりすることなどは、子どもの英語力向上に非常に有効的です。

子どもをバイリンガル西タイと考えている親御さんで英語が苦手だった人、英語が苦手というのはあくまでも学校で教えられた「受験英語」です。子どもが必要とする生きた英語は受験英語とは違うので、「英語に対する恐怖心」を捨てて子どもと一緒に英語に取り組んでみてはいかがでしょうか?

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