スマホやタブレットを幼児期から見せている人必見!②

子育て方法

本日は、前回からの続きです。今回は小さいお子様をお持ちの方にとって有益な情報となっています。

新生児、幼児、未就学児それぞれの年齢とデジタルデバイス

2019年のJAMA小児科の研究によると、新生児や幼児に対してデジタルデバイスの使用を制限するべき証拠が明らかにされました。カルガリー大学の心理学者シェリ・マディガン博士が行った、2,441 人の母親と子どもを対象とした研究では、24 か月と 36 か月の年齢で週当たりにデジタルデバイスに費やす時間が増えると、行動、認知、社会性発達が遅れる事がわかりました。

こうした専門家の懸念にもかかわらず、乳幼児向けのメディアは何年にもわたって市場に出回っており、その数は年々増えています。多くのメディアはこれらのコンテンツは子どもにとって刺激を与え、学びが多いことを宣伝しています。

しかし実際にはデジタルデバイスを使ったコンテンツは幼児向けの効果的な教育ツールにはならないこと、さらに未就学児が対面で学ぶ学習方法に取って代わることが出来る可能性はないと示唆されています。

現在マサチューセッツ大学アマースト校の名誉教授である発達心理学者のダニエル・アンダーソン博士が行った2005年の研究では、2歳児にとって、テレビを見て学ぶ事は対面して対話する事から学ぶことと比べて同じレベルでの学びは得られない事を発見しました。この「欠陥」は単純な模倣、言語学習、感情学習で見られました。

「数十件の研究で発見された基本的なパターンは、全く同じことをしている場合でも子どもは画面内にいる人よりも、顔を合わせて一緒にいる人からの方が良く学べるという事です。」とヴァンダービルト大学の心理学者、ジョージン・トロセス博士は述べています。

また、最近ではトロセスのような研究者が、なぜ幼児には「対面学習」と「画面学習」にギャップが生じるのかを研究しています。幼児が画面から学ぶのに苦労しているのは、知覚的なものではないように見えますが、実は概念的なものだとトロセスは言います。

3歳になるまでに子ども達は画面上の事を現実生活とは無関係なものとみなしているようです。大人が隣の部屋におもちゃを隠している行為をテレビのスクリーンで流す実験を行いました。その画面を見ていた幼児が、動画を見終わった後に実際に隣の部屋に入り、隠されたおもちゃを探すように指示されましたが、おもちゃを見つけ出すことができませんでした。

しかし、今度は先ほどのテレビスクリーンを窓に見立てて、窓から隣の部屋をのぞいているように細工をしました。そして先ほどと同じ動画を流した後、幼児は隣の部屋に入って隠されたおもちゃを探すように指示されました。そうすると、ほとんどの幼児が隠されたおもちゃを見つけ出すことができたのです。

子どもは「窓越し」に見ているものの情報はしっかりと受け取っています。反対に、「テレビなどの画面越し」に見ているものの情報はそんなに入ってきません。子どもは、画面越しの情報が現実のものではないことを知っているのです。

幼児のためのデジタルデバイス推奨使用時間はビデオチャットは例外としていますが、実際には、その場にいる大人のtがすけを得ないと、幼児はビデオチャットを理解することが非常に難しいという研究結果が出ています。

例えば、トロセス博士たちによる研究では、2歳の子供たちは言葉を学ぶのに、録画された動画を見るパターンと、オンラインチャットでセッションに参加するパターンにグループを分けました。

更に録画された動画を見るグループの半分は子どもの親が子どもと一緒に座っているだけ、残りの半分は親が動画上の先生の指示に従って動画上の先生とコミュニケーションをとっている形を子どもに見せました。

ライブビデオチャットのグループでは、事前に録画されたビデオよりも子どもたちの注意を引き付ける事は出来ましたが、実際に言葉を学ぶことができたのは、親が一緒に参加したグループのみでした。

幼児と同様に未就学児(3~6歳)の子どもは、大人と一緒に動画を見る事で得られるものがあるという研究結果が出ています。大人と一緒に視聴する場合、まず最初にいくつかのエピソードを親子で一緒に見て、その内容について話し合います。そして子どもがデジタルデバイスの使い方や仕組みに慣れてきたら、一歩下がってみることをお勧めします。

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