子どもの成長型マインドセットを育む5つのステップ

子育て方法

自分の子どもにたいして「ポジティブな考え方をもちなさい」や「一生懸命やりなさい」などと言ったとしても、子どもには全く響きません。それよりも、子どもは成長や成功をするために知性や能力、忍耐力がどのように関わってくるのかを知る必要があります。

ある研究によると、子どもたちが知性や能力や努力が成功にどのように関係しているのかについて教えられれば、子どもたちは自然に自分が直面する課題に対して成長マインドセットをもって行動することが出来るようになったという結果がありました。

子どもの成長型マインドセットを育てる5つの方法について書いていきますので、自分の子どもに成長マインドを持ってほしいと願っている親御さんは、是非最後までお読みください。

1.子どもと一緒に成長型マインドセットについて学ぶ

成長型マインドセットの反対に固定型マインドセットがあります。「僕は算数が苦手なんだよ」「友達みたいに早く走ることが出来ないんだ」「絵を描くのが苦手なんだ」のようなネガティブな発言を子どもの口から聞いた事はありませんか?これらの言葉がまさに固定型マインドセットです。

そうであれば、子どもと一緒に「成長型マインドセット」を学んでいく素晴らしい機会に恵まれていると考えましょう。決して「うちの子は自分で限界をつくっているから難しい」などといった固定型マインドセットを親のあなたが持つことのないようにしてくださいね。

物理的な成長するだけでなく、やり抜くことと立ち直る事を通じて学ぶことの意味がマインドセットに深く関わっているかについて話し合いをしましょう。人々がどのように知性と能力に関して違ったマインドセットを持っているかについても話してください。

マインドセットには異なる2つのもの(成長型と固定型)があること、またそれぞれの特徴を説明して上げてください。子どもの年齢に応じて適切な本や動画など、あるいはあなた自身の経験談でも良いので色々と紹介して上げてください。

2.神経可塑性について学ぶ

神経可塑性(しんけいかそせい)という難しい言葉が出てきましたが、ものすごく簡単に言ってしまうと、脳が学習する仕組みの事を言います。私たちは、毎日の生活で「これは楽しい」「これは危険だ」など、生きていく上で必要なことを学んで成長しています。自転車に乗れるようになったり、言葉を話せるようになるのも神経可塑性という仕組みのおかげなのです。

さて、そんな神経可塑性ですが、成長型マインドセットを習得するのに非常に大切な要因になってきます。成長型マインドセットに関する重要な事は、何か新しい事を学ぶために努力した時や、間違いから学び成長したときなど脳が成長するという事です。

子どもたちが神経可塑性について理解すると、子どもたち自身の能力に対する意識が変わります。学習と成長の過程の通過点として子供たちが挑戦、失敗、間違いなどを受け入れる事が出来るようになります。

子どもと一緒に神経可塑性について学ぶとき、脳の簡単な構造や基本的な内容について説明してみてください。脳について詳しくない場合、動画や図鑑などを使って子どもと一緒に学習してみてください。さらに神経可塑性についてどんな事があるかを子どもと一緒にブレストしてみるのもよいでしょう。

例えば、自分の経験を通じて、以前困難だったことが練習をすることによってどうやって簡単になっていったのかを子どもと共有してください。また、子どもが今までで難しいと感じた活動や経験、そしてどのようにしてその困難を克服したかについて話し合ってみましょう。このような内容を大きな紙に書いて子供たちがいつでも見れる場所に貼っておくことによって、課題に直面したときに、その紙からインスピレーションを得る事ができるようになります。

3.言葉の力を活用する

言葉は子どもの環境においてとても重要な部分であって、その子の考え方に大きな影響を与えます。

考え方には大きく成長型・固定型マインドセット2種類があるという事がわかる年齢になったら、子どもと話し合いの場を設けましょう。何が成長型マインドセットで、何が固定型マインドセットなのかについて子どもと一緒に話してみましょう。

そして固定型マインドセットを成長型マインドセットに変えることについて話してみましょう。このマインドセットを変えるために言葉がとても重要であることについて子どもと一緒に考えてみましょう。

もし子どもが固定型マインドセットを持っていて「どうせ僕は算数が苦手だから」「何をやっても私は他の子より早く走れない」などネガティブな発言をした場合、「今のところは」という言葉を付け足してあげてください。この「今のところは」という言葉は非常に効果があります。そうすることによって今できない事に対して挑戦をしてできない事を克服していく習慣をつけることに繋がります。

4.人を褒めるのではなくプロセスを褒める

よく「子どもは褒めて伸ばす」言われますが、この褒める対象が「子ども」になっている人がとても多く見受けられます。褒めて伸ばすためには、褒める対象を子どもから子どもの行為やプロセスに変えてみてください。

褒める事は成長型マインドセットを作るうえで非常に重要な役割をします。子どもが「自分で行った努力やプロセス」に対して褒められている子どもは、「子ども自身」が褒められている子どもと比べて、失敗への対処法や課題への取り組み方、失敗から立ち直る力などが優れているというデータもあります。

5.失敗することが当たり前だと理解させる

今の世界があるのは、失敗を繰り返してきたからです。エジソンが失敗を恐れていたら電気が発明されなかったかもしれませんし、ライト兄弟が失敗を怖がっていたら飛行機がなかったかもしれません。

私たち自身で考えてみましょう。産まれてから言葉を話し始めたころ、たくさんの間違いを繰り返して正しい言葉を使うことが出来る様になってきました。自転車に乗れるようになるまで何度も転び、膝をすりむいてきました。

日本では「間違い」や「失敗」を悪と考える風潮がありますが、実際人間は失敗を経験しないと伸びません。変化の激しい時代を生きていく子どもたちにとって、失敗を恐れる事は生きていく上で非常に厄介なものです。是非子どもには失敗を推奨し、失敗することが当たり前だという事を教えてあげてください。

例えば、あなた自身の失敗談などを子どもに話してあげて下さい。失敗談を子どもに教えてあげたら、子どもに「自分だったらどうしたか」の意見を聞いてください。そしてあなたが実際にしたことも話してください。ここで大切なことは、あなたの体験談という子どもにとっての仮想現実の中で、あなたも子どもも間違いを犯し、その経験を通じて学ぶことがあったという事です。

その次に、有名人の話をしましょう。先に挙げたエジソンやライト兄弟の例でもいいでしょう。失敗をたくさん繰り返したからこそ、その先の成功を掴むことが出来たという事を理解させましょう。

子どもが「間違いをする」ことに対してストレスにならない環境をつくりましょう。失敗から学びを得るという文化を家の中でつくるように心がけてください。もし子どもが算数のテストで間違ったところがあった場合、テストの点数についてどうのこうの言うのではなく、なぜその問題を間違えたのかを一緒に分析してみましょう。こうした行為を通じて、間違いは学びや成長の機会を得る事なんだということを子どもが体験を通じて理解できるようになります。

子どもに嫌な思いをしてほしくないと考えるあまり、子どもの失敗や挫折の機会を奪ってしまう親御さんを見かける事もありますが、過保護であることによって、子どもが失敗から立ち直る機会、失敗から学ぶ機会など人間形成でとても大切な様々な機会を奪っている事を理解してください。

「問題」とは新しいことに向かって挑戦することあって、決して失望させることではありません。問題に挑戦していくには、今までの経験や知識、そして未知への探求心や勇気が必要になります。

まとめ

子どもの成長型マインドセットを育む5つの方法を見てきましたが、ママやパパと一緒に食事の時間だったり、車の中、お風呂の中、寝かしつけの間などに会話をすることが大切です。

その会話の中で、成長型マインドセットの文化を創っていきましょう。家の中で成長型マインドセットが当たり前の文化になっていれば、子どもはそれが普通になり、自然と成長型マインドセットを持つ子どもになるでしょう。

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