成功へ導く正しいマインドセットとは?

人生設計

マインドセットとは、物事に対する捉え方であり、自分との約束事、つまり「思考と習慣」の事です。

現実は1つしかありませんが、それをどのように捉えるかは人によって変わります。ドラッガーの有名な話で恐縮ですが、例えば、目の前にコップがあり、その中に水が半分入っていたとします。その水の入ったコップを見てあなたは同のように感じますか?

半分も水が入っていると思いますか、それとも半分しか水が入っていないと思いますか?コップに水が半分入っているという状況は変わりませんが、その事実の取り方によって、人の考え、行動は全く変わってきます。

思考が変われば運命が変わる

かの有名なマザーテレサが素晴らしい言葉を残しています。

思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。

人間の思考がいかに重要かを説明していますね。ものの考え方が自分の運命を変えてしまうのです。

成功する人としない人の差=「マインドセット」

世の中で、同じ状況に遭遇してもチャンスに感じる人とピンチに感じる人が存在し、同じことを学んでも結果が出る人・出ない人が存在するのはなぜでしょうか。性格や才能の違いという要素もありますが、それよりも遥かにその差を左右する要素が「マインドセット」です。

固定型マインドセットと成長型マインドセット

固定型マインドセット(Fixed Mindset)

人間の能力は固定的で変わらないという信念に基づくマインドセット。固定型マインドセットを持つ人は、自分が生まれつき有能な人間だと証明したいと考えます。努力に意義を感じず、挑戦する事が少ないです。能力の低さを露呈しないように、すぐに諦めるか、そもそも壁にぶつかるような状況を避けようとします。

【特徴的な考え方】

・物事がうまくいかなかった場合は、環境や条件、他社のせいにしてしまう
・人から批判されると、自分を否定された気持ちになる
・人からの意見やアドバイスは、正しいことがわかっていても受け入れにくい

成長型マインドセット(Growth Mindset)

人間の基本的資質は努力次第で伸ばすことができるという信念に基づくマインドセット。成長型マインドセットを持つ人は、学ぶことに貪欲であり、新しいことに挑戦する意欲が強いです。また壁にぶつかったり、批判を受けたりしても、そこから気付きを得ようとしたり、他人の成功からも学びを得ようとします。

【特徴的な考え方】

・物事がうまくいった場合は「努力」のおかげだと考える
・物事がうまくいかなかった場合でも言い訳はしない
・予定や計画通りいかなくても、臨機応変に対応できる

固定型マインドセットの特徴

課題に対しての向き合い方

固定型マインドセットは課題に対して、一つの観点からのみ取り組む傾向があります。 一つの観点に執着してしまう習性は、過去の経験からの苦手意識が起因しており、唯一の解決策であると決め付けてしまうきっかけにもなります。 この習性のまま、課題に向き合うと時間がかかるばかりか、解決できないという結論に至ってしまいます。

障害(困難な状況)との向き合い方

固定型マインドセットにおいては、集中力や注意力が散漫になり、別のものに関心が移ってしまう傾向があります。 厄介な仕事や障害に出くわしたとき、つい後回しにしてしまう習性がそれにあたります。

批判への対応

固定型マインドセットの場合、自分自身への批評を避ける傾向があります。 自己を振り返り、受け入れることは時に自己否定につながってしまうからです。 そのため、なぜ自分が成功したのか、失敗したのかを振り返りを行わないため、自己の成長につながりにくくなってしまいます。

努力の仕方

そもそも固定型マインドセットは、「変わらない」という固定化された観念に支配されているため、ビジネスにおける成果や自己の成長の要因は元々備わっている能力や運によるものであると位置づけてしまいがちです。 そのため、努力自体が効果のないものという固定観念に支配され、痛みを伴う努力から避ける傾向があります。 また、自分自身としっかりと向き合わず、成功や失敗の原因を理解しないまま、努力しても思ったような成果は得られません。 がむしゃらな努力は固定型マインドに分類されることも知っておきましょう。

他人の成功への認識

固定型マインドセットの場合、他人の成功を嫉妬や脅威として捉えがちです。 創業が長く、古い慣習が横行する大企業に多く見られる認識でもあります。よく聞くワードとして「派閥争い」が挙げられます。 会社の中でより強い権力や権限を求め、学歴や事業という枠組みで争う構造は足の引っ張り合いを生み出し、真の意味で会社の利益になるとはいえません。

成長型マインドセットの特徴

課題に対しての向き合い方

成長型マインドセットは多角的な観点から課題に向き合います。 一見、課題に対して、関係がないと思われる観点から思わぬ解決策が生まれることも珍しくありません。 さまざまな観点から課題を紐解いていくマインドセットは課題解決だけでなく、新たなアイディアや施策を生み出す傾向にあります。

障害(困難な状況)との向き合い方

成長型マインドセットには、集中力を持続し、やり直し続ける習性があります。 真正面から障害と向き合い、何が問題であるかを認識し、行動に移すという作業が繰り返し行われます。 ただし、常に向き合い続けると集中力が切れてしまうため、固定型マインドセットに陥る可能性も否定できません。 障害自体から一歩離れて、集中力が落ちる原因について、認識することが大切です。

批判への対応

成長型マインドセットは努力や経験を通して、自己成長につながるという考え方のため、辿ってきたプロセスから何かを学ぼうとします。 そのため、仮に成功したとしても「なぜ成功したのか」という振り返りを怠りません。 さらに良い手段や方法があったのではないかと分析を行うため、より高い成果を得やすくなります。

努力の仕方

成長型マインドセットは自分の成長は、経験や努力によって、向上することができるという考え方の枠組みとなっているため、痛みを伴う努力を惜しみません。結果、前述でご紹介した課題や障害を乗り越える可能性が高く、スピーディな自己成長が期待できます。

他人の成功への認識

成長型マインドセットは他人の成功を自分への刺激として捉えます。 成長型マインドセットは自分自身への批評や努力を惜しまない性質があるので、成功した他人に積極的にアプローチをして、自身の糧へとつなぐことができます。

成長型マインドセットを定着させる方法

定着のための2ステップ

自分が納得できるマインドセットを導き出せたならば、あとは、それを自分の中に定着させる必要があります。マインドセットとは、常に自分の中にあり、必要な瞬間に間髪入れず浮かぶものでなければならないからです。そこで、定めたマインドセットについて、以下の2点を行ってください。

21日間、繰り返し復唱する。
21日間、連続で行動に結びつける。

朝起きた時でも、夜寝る前でも構いません。21日間は、どこかタイミングを決めて、(あるいは事あるごとに)それを唱えるようにしましょう。また、壁に貼り出したりしておくのも良い方法です。

また、思考だけでは現実は変わりません。実際に行動に移すことで、より体に染み込んでいきますので、この21日間は、マインドセットに関わる行動を特に意識して取り続けてください。例えば、「即断・即決・即実行」というマインドセットを定めたならば、朝服を決める瞬間から、外食時のメニュー、仕事の依頼等、あらゆる場面で、とにかく「即断・即決・即実行」を試みるのです。

脳のメカニズムを知る

実は、1の行動には、脳のメカニズムが活かされています。人が何かを覚える際、まずは「短期記憶」として脳の「海馬」という組織に入りますが、この「短期記憶」とは、一般的に数十秒〜数時間という持続期間しかありません。

しかし、この海馬に21日間繰り返しインプットし続けると、その情報は大脳皮質に移り、「長期記憶」として残っていくのです。こうなれば、一つの「習慣」として定着します。この域に達して初めて、そのマインドセットが真に自分のものとして生きてくるようになるのです。

そもそも人は、現状維持するようにできています。快適な状態に戻りたがるのが自然の摂理です。脳の仕組みとしてそうなっているので、新しい習慣を作る時も、最初が何より大変になります。しかし、その21日間を何とか突破し、一つ良いマインドセットを定着させることができれば、脳はその学習経験から、次のマインドセットは、より楽に定着します。もちろん、その次は更に楽になります。

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