1歳児の発達における目安について

発達・発育

1歳空2歳になる12か月間で、赤ちゃんが乳児から幼児になる始めるのを見ることができます。1歳の子どもが少しずつ動くようになり運動能力を習得し始めると、子どもの身体の変化を目の当たりにして、その子の性格がだんだん現れ始めるのを目にするでしょう。

尚、これらの情報はアメリカの小児科医であるリンゼイ・ガービ博士監修による情報がベースになっていますが、あくまでも目安ですので下記の内容に当てはまるから、または当てはまらないから子どもに問題があるのではないかなどの判断はしないでください。そういった判断は必ずかかりつけの専門家に相談してください。

身体的発達について

この12か月間は子どもにとって大きな変化が見られます。あっという間にハイハイからつかまり立ち、そして歩くようになります。そして歩けるようになる前には、階段を上ったり、家の中を一人で自由自在に移動することが出来るようになっています。

身体的発達の目安

  • 総運動能力:大体生後12か月前後で最初の一歩を踏み出して、14~15か月になるまでに一人で歩けるようになります。
  • 微細運動能力:18ヶ月前後でカップから水分を飲んだり、スプーンを使ってものを食べたり、服を脱ぐのを手伝えるくらいになります。
  • その他:この時期の子どもはよちよち歩きからボールをけって走り始める方法を学ぶ時期へ移行するのを目にするでしょう。

実践ヒント

1歳児の子どもは何が安全で何が安全でないかを理解していません。子どもが歩き始めるころになるまでに、テーブルや家具の尖っている箇所を柔らかいもので覆い、割れ物は手の届かない所に置いておき、本など積み重なっているものは倒れる危険があるので、子どもの来ない場所に移動するなど、生活スペースを色々と見直す必要があります。

また階段などがあるご家庭は、ベビーフェンスを用意して、子どもの行動範囲を制限させるなどの工夫も必要になります。また、キッチンも小さい子どもにとっては危険なものがたくさんあるので、キッチンにもベビーフェンスなどを設けて子どもがアクセスできないようにしてください。

感情的発達について

1歳を過ぎた子どもは、様々な方法で自立しようとし始めます。洋服を自分出来たがるかもしれませんし、新しくできる様になった動きを試したくなるかもしれません。

しかしこの頃の年齢の子どもは、疲れていたり、怖い思いをしたり、孤独を感じたときなど、親にしがみついたり安心感を求めるでしょう。子どもが2歳になる頃までには、親であるあなたが「ダメ」と言ったとしても、子どもがやりたいことに対してしつこく主張してくるようになるので、子どもの反抗的態度を目にすることも出てくるでしょう。

感情的発達の目安

  • 慣れていない環境や神経質な人に反応します
  • 人のまねをし始めます
  • たまに恐怖心を見せる事があります

実践ヒント

分離不安(慣れた環境や家族などから離れる事への不安)に対処するのは難しい場合があります。例えば、保育園などで子どもが見ていない時にこっそりといなくなることなどはしない方が良いでしょう。

長い目で見ると、親が突然自分の前からいなくなることは子どもの不安感を募らせて悪化してしまう可能性があります。その代わりに、子どもとしっかりとハグをしてすぐに戻る事を約束してください。このタイミングもできるだけ短いものにする必要があります。後ろ髪を引かれる気持ちはわかりますが、子どものためにも長い時間をかけない方が良いです。

社会的発達について

1歳位の年齢の子どもは、見知らぬ人に対して多少警戒心が生まれてくるがあります。それと同時に、兄弟や普段接している大人(保育園の先生や近所のおじさん)などには会いたいという感情を見せる事も多々あります。

ほとんどの場合、1歳の子どもは子ども同士で遊ぶのではなく、隣で各々自分の遊びをすることを好みます。しかし場合によっては他の子どもと一緒になって遊びをするのを目にする事が出てくるでしょう。

社会的発達の目安

  • 読んでほしい本を手渡してきます
  • 「いないいないばあっ!」などの遊びを好みます
  • 親や先生など好きな人にその意思を伝えます

実践ヒント

1歳の子どもは、まだ物を共有する事を理解出いません。自分のおもちゃで他の子どもが遊んでいる場合それを横取りしたりしますが、それは自然な事なので無理にシェアする様に強制しないでください。

その代わりに、誰でも遊んでいいおもちゃをいくつか選んでそれを与えることによって、子どもの遊びをある程度コントロールでいる様になります。

認知能力の発達について

1歳から2歳になる12か月間で子供の認知能力の発達に関して大きな変化がみられるでしょう。この時期の子どもは犬や猫などの名前を認識できるようになるでしょう。また、簡単なゲームをできる様になったり、あなたの指示に従う能力の向上がみられるようになります。

言語と言葉

生後12か月程になると、子どもはまだ指差しやジェスチャー、物を投げるなど、非言語的コミュニケーションに頼ることが多いですが、赤ちゃんの頃口に出していた「キャー、アー」と言った音から、「ダ」「バ」「マ」「ガ」のようにはっきりとした音になり始めます。

子どもはゆっくりと確実にそれらの音を認識可能な言葉にし始めますし、その間もずっとあなたが言っている事をさらに理解していきます。子どもが2歳になる頃には、2~4語の簡単な文章を言えるようになったり、何かの名称を言ったらその物を指したりすることが出来るようになります。

遊び

この時期の子どもの発達にとって遊びは非常に重要です。子どもが新しくできる様になり器用になっていきます。すると近くのものを触ったり舐めたりして探索したくなってくるのです。

楽器を叩いたり振ったり、ホイールやレバーなどの動くおもちゃで遊んだりすることは1歳児は好んでやります。ブロックで遊ぶことは子どもにとって非常に良いことです。特に親と子どもが一緒に立てた塔などを壊して遊ぶことなんか、子どもにとって非常に刺激的です。

1歳児に最適なおもちゃを選ぶ場合、「押す」おもちゃが良いでしょう。立って押す行為など、子どもが新し運動技能を試し始めるとき、子どものバランスを維持するのをサポートしてくれる丈夫なおもちゃなどはお勧めです。

認知能力発達の目安

  • 自分の名前に反応する
  • 単純な説明やお願いに従う
  • 「ダメ」を理解する

実践ヒント

子どもの言語能力を向上させるための最良の方法は、とにかく子どもと話をすることです。例えば洋服を着る時は服の色、生地の感触、触れている身体の部分の名前などについて話してみましょう。

タオル、カップ、車、人形など毎日使うアイテムに名前を付けてみましょう。この名前を付ける行為は、子どもが物や行動に対する名前を学び、自分で話し始める準備をするのに役立ちます。

その他の発達について

1歳の子どもは肉体的に強くなっていきます。この年齢の子どもは、他の人も感情を持っている事を理解していないので、他人に手を出して傷つけてしまうこともあります。

子どもに選択肢を与えることによって子どもの自立をサポートすることが出来ます。例えば2つの違うおもちゃを出して、どっちのおもちゃで遊びたいかを選んでもらうこともできます。

おもちゃの遊び方や箱の中にブロックを入れる方法を理解できるようになると、問題解決能力が向上し始めます。さらに記憶力も向上していきます。

どんな時に相談するべきか?

子どもの発達には個人差があるので一概には言えませんが、ある程度の目安に達していない場合、または発育の遅れの可能性があるかなと思った場合は、まずは医師に相談しましょう。例えば下記のような事が見られた場合は一度相談してみるのも良いと思います。

  • 歩くことが出来ない
  • 指さしすることが出来ない
  • 今までできていたことが出来なくなった
  • 人のまねをしない
  • 6語以下の単語しか口にしない
  • 新しい言葉を発しない
  • 大人が部屋に出入りしても気づかない、または気にしない

最後に

1歳になる子どもはご飯を食べさせてもらっている時など、自分で手伝いたいという気持ちが出てきます。子どもは、親であるあなたがやろうとしている事に一緒に参加したいのです。子どもは自分が見たものを真似したいという気持ちがあるので、あなたが良いモデルになるために注意を払うことがとても需要な時期です。

何度も靴を履いたり脱いだ李、あなたの注意を引くために泣きわめいたりする方法を学ぶかもしれませんが、それは親としての試練の時です。しかし、こうした行為がみられるのは、子どもが日々新しいスキルを学ぶことなので、子どもが成長しているんだという事を理解して子どもに向き合ってください。

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